代わり映えしない日常

平々凡々な日々の覚書

お祓いに行くべきか その3

お祓いに行くべきか その2 - 代わり映えしない日常 の続き

 

午後3時を過ぎた頃でしょうか。

長い昼寝という名の不貞寝から目覚め、ゴロゴロとしていました。

すると来客を告げるチャイムが鳴りました。

我が家は来客が多い家でもないし、家族の誰かが通販を頼んでいたとも聞いていない。

考えられるのは妙なセールスかと思い、ゆっくりと玄関へと向かいました。

玄関ドアを開けるとそこには一人の男性。

見覚えは全くなく、セールスっぽくもない。

どちら様? と問う前に、相手が話し始めました。

 

「すみません! こちらの車をぶつけたの僕です!」

 

おっ! 私は確率の低い幸運を引き寄せたようです。

男性は私から見てもわかるくらいオドオドと震えていました。

本人曰く、深夜に事故を起こし怖くなって逃げました。

でも謝らなきゃってずっと思っていて、ホンマにすみません。

保険会社には連絡しているんで、全て保険で修理させてもらいます。

あと、飲酒運転はしていません! とのこと。

 

正直、そうですか、というくらいにしか思いませんでした。

深夜に我が家のチャイム鳴らすのは怖かったかもしれないけど、とりあえず警察には連絡しようよ、とか。

ホンマに飲酒運転と違うの? 事故から15時間以上経って謝罪に来られても飲酒の証明は出来ないしなぁ、とか思いました。

男性に対して怒りなんて全然わいてこず、これで我が家から持ち出し無しで修理できるし、私の保険も使わなくて済む、というくらいの感想。

冷静というより、冷めまくっていました。

 

男性とお互いの連絡先を交換し、男性には警察に行ってもらいました。

内心、警察に行ってもらうより、警察に電話して直接来てもらう方が話が早いよなって思ったのですが、なんで私が動かないとアカンねん、と思ったんですよね。

めんどくさがりなんです。

 

男性が去ってしばらくすると地元警察署より電話が入り、男性と警察官が来訪。

警察官はシフトの関係で朝と違う人でした。

もう一度最初から説明になるかな、と思ったけれどもデータの共有は出来ていたみたいなので、私はすぐに放免されたのですが。

ひとりの警察官がそそっと近寄ってきて話しかけられました。

 

「ちょっと聞くんやけど、1年ほど前に事故ってません?」

 

うわぁ! 知ってる人が来たー!!!

そうなんです。

実は約1年前の令和5年3月に飲酒運転の人に車を壊され、自宅に穴をあけられたのです。

あれも深夜12時過ぎ。

自宅駐車場に車を止めていただけなのに・・・。

あの時はたまたま近くにいた見ず知らずの青年たちやご近所さんのお力を借りて、警察に速攻通報。

当事者は酔っぱらい過ぎて、ふらふら&くにゃくにゃ、発言は意味不明。

大勢の警察官に怒られながら、連れていかれました。

どうやら午後から来られた警察官はその時の対応をしてくださったうちのお一人だったようです。

 

「1年に2回ですか。大変ですね」

「ホンマにね。車を置く位置、変えたんですけどね。何が悪いんでしょうね」

 

笑うしかない私。

警察官に心底同情され、後のことは全てお任せして、私は自宅内へと戻りました。

次に私がすべきことは、保険会社代理店の担当者に連絡すること。

私の保険を使う必要がなくなったのですから。

 

1年に2回も車を破壊された私。

当分、厄年とは縁遠いはずなんだけどな。

私に降りかかってくるはずだった厄を、マイカーが代わりに引きうけてくれたのかもねって友人たちに言ったら、そうだねって言ってくれる友人もいれば、2度あることは3度あるかもよ、と言われるし。

お祓いに行くべきか、結構真剣に悩んでいます。