NHKで放送されていたドラマ「大奥」が終わりましたね。
一応、原作既読でドラマを見ていたのですが、すっごくうまくまとめられていて良いドラマだったな、と思います。
とはいえ、すごく熱心に見ていたかと言えばそうではなく、結構シビアな展開じゃないですか。
情け容赦がないというか。
そういうのが意外とメンタルに来るというか、苦手だったりするんですよね。
そんなわけでリアタイしつつ、集中し過ぎないようにして見ていました。
原作でもドラマでも普通にというか、気楽に見ることが出来たのって最初の8代将軍吉宗の頃だけかもしれない。
前半の家光や綱吉の頃のお話って、女性という性を搾取されているような気がして、真正面から向き合うのが怖いというのかな。
上手く言葉にはできませんけど。
そういう意味では後半の方が政治劇的な色合いが濃いというのでしょうか。
前半よりは集中してみることが出来ました。
でもカステラ怖かったし、家慶の行為には吐き気がしたし、やはり目を背けたくなることがありました。
ドラマなんですけどね。
しっかり描くことによって作品がより深みを増すということも重々わかっているんですけどね。
そういうところはさらっとながら見をしていました。
基本がながら見なので、深い考察など出来るわけでもなく、ドラマが終わってからXでの感想ポストを読んで「そういう解釈なのか」とか「そういう意味だったのか」とか復習させていただきました。
十分楽しい。
個人的には幕末編の2人の女性将軍とそれを取り巻く人たちが好きでした。
あまりにも儚く、未練の残る短い生涯ではあったけれども、濃く太い絆が最後まで描かれていたと思っています。
和宮様の慟哭はさすがに泣いたわ。
NHKの歴史ドラマって衣装や美術、所作など徹底的にこだわって作られているイメージがあります。
大河ドラマや朝の連ドラとか、蓄積されたノウハウがあると勝手に思っているだけかもしれませんが。
そんな私の思い込みの中、今回、大奥という作品がNHKでドラマ化されて本当によかったな、と思うのです。
原作を最大限尊重しつつ、過不足の無いエピソードの足し算や引き算に改変。
衣装や美術の美しさ。
そして視聴者に媚びない演出ですかね。
良い作品を世に送り出してくれてありがとうという気持ちです。