代わり映えしない日常

平々凡々な日々の覚書

推しを推す

『推しは推せるときに推せ』

ヲタク界隈でよく言われる言葉。

そのとおり! と思いつつ、なかなか財布の紐が固い私。

昔はただ好きなの! という思いでいろんなものを購入したり、遠征したりしていたけど、年を重ねるにつれてお金の使い方が変わり、優先順位が変わった。

気づいたらファンクラブも辞め、遠征もしなくなり、CDすら買わなくなっていた。

それでも気にはなる。

他のタレントさんたちに比べたらやっぱり好きなのである。

今はファンクラブに入ってなくても、SNSで番組出演の情報などは流れてくるので、のんびり応援をしていた。

私はこのままずーっとこのスタンスで応援していくんだろうな、って思っていた。

あの報道があるまでは。

 

私の推しは『KinKi Kids』だ。

嵌まったのはドラマ『金田一少年の事件簿』がきっかけだったので剛くん推しだったが、当時は2人でテレビに出まくっていたので、すぐにKinKi推しとなり、今に至っている。

気づいたら四半世紀以上、彼らを応援しているんだなと思うと感慨深い。

私の中ではKinKiさんは別格だが、同じ事務所のタレントさんたちも好意的に見てきた。

彼らのわちゃわちゃしたところ、プロフェッショナルなところが大好きだ。

 

しかし今、こんな気持ちになるなんて。

残念?

寂しい?

悔しい?

怒り?

うまく言葉にできないけれど、とにかく消化不良のもやもやした気持ちなんだ。

 

創業者に関する暴露本は私が幼いころからあった。

本屋に売っていたのも何となく覚えている。

でもいつしか本屋でそういう本を見ることもなくなり、週刊誌レベルの噂話だったんだな、と思うようになった。

そしてKinKiさんを応援するようになり、創業者のことをネタにしたトークで好意的な印象を持つようになった。

創業者死去のニュースが報道されたとき、KinKiさんは大丈夫かな。

ちゃんと泣けたかな。

泣いて泣いて受け入れて、昇華してくれたらいいな、と烏滸がましくも思った。

KinKiさんのデビュー25周年イヤーは多くのテレビ番組に出て、彼らは創業者のことを語っている。

あの時録画したデータはすべてHDDの中にあり、いずれ円盤に焼いて保存版にしようと思っている。

ただ今は出来ない。

出来ないよ。

消去するつもりはないけど、見返す気持ちにもなれない。

創業者のしたことは直接的に多くの少年たちを傷つけた。

間接的に彼を大好きだと言っていた人たちを傷つけ、その人たちを応援する多くのファンの人たちをも傷つけた。

 

記者会見以降、被害者の会の人たち、テレビ局をはじめとする各種媒体のマスコミの人たち。

そして彼らを商品の顔としてCMに起用していた企業の人たち。

各々の立場もあるし、言っていることもわかる。

自分自身や商品を守りたいのもわかる。

ただ一個人として、受け入れられないこともある。

だからと言って感情的に声を荒げることもできない。

理性で抑えているのではない。

何を、どう叫べばいいのか本人も理解できていないんだ。

 

CM契約の解除や延長はしないとの声明。

今後、テレビで今までのようにかの事務所のタレントさんを見掛ける機会が減るかもしれない。

新天地へ飛び立つのかもしれない。

でも私は彼らが事務所に残り、何らかの活動を続ける限り、応援したいと思う。

応援と簡単に言うけれど、どんな応援なら出来るのか考えた。

とりあえずファンクラブに再入会した。

コンサートに行くつもりは全くないので、本当にただ会費として貢ぐだけになりそうだ。

もうひとつ、月額利用料のいる公式サービスに登録した。

どれだけ利用するかは不透明なので、こちらも応援する意味合いのほうが大きいかもしれない。

あとは未購入のアルバムを正規に購入するくらいかな。

 

私が貢いだお金が事務所に入り、それが被害者救済の一助になるならそれでいいと思う。

私はただ、推しには気持ちよく活動してもらいたいと思っているだけだ。

そのためには出来る範囲で、全力で推していきたいと思う。